栄養に関する情報㊹ 三大栄養素

管理栄養士の資格を持つ弊社社員が栄養に関する情報をお届けします!

日々の食事は、三大栄養素や五大栄養素をバランスよく、しっかりとることが大切です。

三大栄養素とは、炭水化物、タンパク質、脂質のことを指します。

今回は、リクエストをいただいた三大栄養素について管理栄養士がお話しいたします。

 

三大栄養素とは

三大栄養素とは、炭水化物、タンパク質、脂質のことを指します。これらは、多すぎても少なすぎても身体の様々な影響を及ぼします。

 

ここでは、三大栄養素を詳しく紹介し、摂りすぎた場合や摂らなすぎた場合、それぞれのケースについて解説します。

 

●炭水化物(4kcal/g)

脳や体を動かすときに主にエネルギー源として利用される栄養素が、炭水化物です。炭水化物は、たんぱく質や脂質よりも素早く使えるという特徴があります。

炭水化物の代表的な食べ物は、米やめん類、果物、いも、菓子類、砂糖などです。

また、脳のエネルギーになるため、集中力や記憶力を高める働きがあります。

炭水化物は、消化吸収できる「糖質」と消化吸収できない「食物繊維」に分けられます。

炭水化物を摂りすぎると…

炭水化物を摂りすぎると、中性脂肪に変化し、皮下脂肪や内臓脂肪に蓄積されるため、糖尿病や脂質異常症の原因になります。

また、脂肪が蓄積し肥満になりやすくなり、生活習慣病のリスクが上がります。

炭水化物を摂らなさすぎると…

炭水化物を摂らなすぎると、口の中の異常(乾きやすくなる・息が臭くなる)、疲れや目まいを感じます。
また、吐気が起きる可能性が高く、便秘になりやすくなり、腎臓に負担がかかります。
さらに、ダイエット時にリバウンドを引き起こしやすくなります。

 

●タンパク質(4kcal/g)

タンパク質は、筋肉や内臓、髪の毛、皮膚、免疫抗体、ホルモン、酵素などを構成するのに必要な栄養素です。魚や肉、大豆、卵などに含まれています。

また、神経伝達物質の材料にもなります。

「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類があり、複数のアミノ酸が合わさってできています。

タンパク質を摂りすぎると…

タンパク質を摂りすぎると、余った分を体の外に出そうとして腎臓に大きな負担がかかり、腎臓病や尿道結石を引き起こす原因となります。
また、カロリーも高くなるので肥満になるリスクが上がります。

タンパク質を摂らなさすぎると…

タンパク質を摂らなすぎると、肌や髪、血管などにダメージを与えてしまいます。過度なダイエットには、注意が必要です。

また、ホルモンや神経伝達物質の働きも悪くなり、集中力がなくなりストレスを感じやすくなります。
エネルギーが不足すると筋肉を分解して補われるので、結果的に筋肉が減少してしまいます。

 

●脂質(9kcal/g)

脂質のカロリーは、炭水化物と脂質よりも高い9kcal/gのエネルギー源があるため、効率的にエネルギーの確保ができます。

脂質は体温の維持や細胞膜をつくる成分、臓器を守るなどの役割があり、ホルモン、免疫物質の材料になります。油、バター、マヨネーズなどに多く含まれます。

脂質を摂りすぎると…

脂質はエネルギーが高いため、肥満になりやすく、脂肪として体内に蓄積されます。
また、血中の悪玉コレステロールが増加し血管の内側に付着し、高血圧、高血糖、脂質代謝異常の状態をもたらします。
さらに、動脈硬化による冠動脈心疾患などの不都合を引き起こす原因になります。

脂質を摂らなさすぎると…

脂質制限などにより、脂質を摂らなさすぎると、エネルギーが不足し、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)が吸収されにくくなり、
体の抵抗力が低下し、倦怠感につながります。
肌荒れや髪のパサつきを起こし、気分が落ち込んだりイライラしたりします。

 

バランスの良い食事を心がけよう

外食や総菜系は脂質が多く、ラーメン、うどんなどの麺類や丼系は炭水化物の中心になりやすいため注意が必要です。
一汁三菜の食事を意識し、バランス良く食べることが大切です。

朝食、昼食、夕食の毎日の食事で、一汁三菜の献立を立てることは難しいですが、健康のために少しでも意識して心がけていきましょう。