栄養に関する情報㊺ 6月は歯と口の健康週間です

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   ㊺6月は歯と口の健康週間です 
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6月は、歯と口の健康週間です。

以前は「歯の衛生週間」という名称でしたが、
歯のみではなく口腔及びその周辺等の健康を増進することを目的とするため、
平成25年に50年ぶりに「歯と口の健康週間」に名称が変更されました。

今回は、歯と口腔の栄養についてお話しようと思います。

 

《歯の役割》

ご飯やお菓子を食べる時に食べ物を嚙み砕いて消化しやすくするのはもちろんのこと、
発音を助ける、顔の形を整えて美しい表情を作る、歯ごたえを楽しみ味覚を豊かに保つ
などの役割もあります。歯と健康は大きく関わりを持っています。

 

「8020運動」という運動を聞いたことがある方はいらっしゃいますか?
80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという意味です。

成人の歯は通常28本で、親知らずを含めると32本になります。
丈夫な歯を作るには、規則正しくいろんなものをバランス良く食べることが大切です。

 

《歯を強くする栄養素》

・カルシウム

骨や歯を作るも素となる栄養素です。
カルシウムが不足すると骨を溶かして血液中に放出し、
骨から溶かすことで生理機能を保つことはできますが、将来骨粗鬆症になる可能性が高くなります。
乳製品、大豆製品、魚介類、野菜類には小松菜やモロヘイヤなどに含まれています。
複数の食品を毎日食べることが大切です。

 

・たんぱく質

歯の土台の形成に必要な栄養素です。
丈夫な歯を作るにはたんぱく質を摂取することが大切です。
肉類や魚介類、大豆製品など幅広い食材に含まれています。

 

・ビタミンD

カルシウムの吸収を助けます。
虫歯予防はもちろん、骨粗鬆症の方にも積極的に摂っていただきたい栄養素です。
魚介類、野菜類にはマッシュルームやしいたけ、きくらげなどのきのこ類に含まれています。

 

・ビタミンA

骨の成長や生殖、細胞の分化、お腹の中の赤ちゃんの発達と細胞の分化に関わっています。
歯のエナメル質を強くしてくれます。
ビタミンDと協調することで骨の成長の調整と促進をしています。
レバー、乳製品野菜類にはにんじんやかぼちゃなどに含まれています。

 

・ビタミンC

歯の象牙質の形成に必要な栄養素です。
ビタミンCが不足すると歯周病になってしまいます。
果物、ハムやベーコンなどの加工食品、野菜類には赤ピーマンやパプリカ、パセリ、芽キャベツなどに含まれています。

 

※骨ごと食べられる魚を食べればカルシウムもビタミンDも一緒に摂ることができます。

 

レタスやごぼうなど繊維質を多く含む食材は歯の表面や口内の汚れを落としてくれます。
また、梅干しやレモン、酢の物など酸っぱい食品は唾液の分泌量が多くなります。
唾液には歯の再石灰化や殺菌・抗菌作用があるため、虫歯予防に効果的です。
唾液の分泌を促すためには、歯ごたえのある食べ物がおススメです。

最近ではファーストフードなどのやわらかい食事を食べる機会も多いため、
唾液の分泌量が減ってしまい、虫歯になりやすくなってしまいます。
また、スパゲティーやお好み焼き、パン類などの歯に残りやすい粉ものの食事は、
歯にくっつきやすいので要注意です。

歯があることで年をとってもさまざまなご飯を美味しく食べることができます。
今から予防したり意識することで将来の食事の楽しみ方が変わってくると思います。
歯は大切に。大事にしましょう。