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【令和9年4月1日施行】労働安全衛生法に基づく事業者健診の検査項目変更について徹底解説!

令和9年(2027年)4月1日より、労働安全衛生法に基づく事業者健診(定期健康診断)の検査項目が一部変更されることをご存知でしょうか。
今回の改正は、約20年ぶりの実質的な健診項目の見直しであり、長時間労働に伴う健康リスクへの対応や最新の医学的知見を反映したものです。
人事・労務担当者や事業主の皆様は、法改正に向けて従業員への周知や健診機関との調整など、事前の準備が欠かせません。
本記事では、新たに追加される検査項目や廃止される項目、企業が対応すべき具体的なポイントについてわかりやすく解説します。
令和9年(2027年)施行の健診項目変更の背景
長時間労働対策と医学的知見のアップデート
厚生労働省による今回の法改正は、労働者の健康確保をより一層強化する目的で行われます。
特に近年、長時間労働が発症リスクの一つとされる脳・心臓疾患に加えて、慢性腎臓病(CKD) のリスクが注目されるようになりました。
また、結核感染率の低下など社会環境の変化に合わせて、より実態に即した検査項目へと見直しが行われることになったのが大きな背景です。
企業の健康経営を推進する上でも、この変化を正しく理解しておく必要があります。
事業者健診の変更点!3つのポイント
今回の法改正における健診項目の見直しは、大きく「新たな項目の追加」「既存項目の廃止」「検査名称の変更」の3つに分けられます。
従業員の健康管理や健診結果の管理に直結する重要な変更となりますので、それぞれの具体的な内容について詳しく確認していきましょう。
【追加】血清クレアチニン検査(腎機能)
今回の改正で最も大きなトピックが「血清クレアチニン検査」の新規追加です。
血液中のクレアチニン濃度を測ることで、腎機能の低下を早期に発見することを目的としています。
雇入時の健診や定期健診などすべての事業者健診で必須となりますが、特例として「40歳未満の労働者」については、医師が必要ないと認めた場合には省略することが可能です。
現行の貧血検査や血中脂質検査などと同様の取り扱いとなります。
【廃止】喀痰(かくたん)検査
これまで胸部エックス線検査と併用されることがあった「喀痰(かくたん)検査」が廃止されます。
喀痰検査は結核を発見するための検査でしたが、結核の罹患率が大幅に減っていることや、異常が疑われる場合は速やかに専門医療機関を受診する方が確実であるという医学的な判断から、健診項目としては削除されることになりました。
今後は胸部エックス線検査の結果を重視する運用になります。
【名称変更】肝機能検査の国際基準化
肝機能検査の内容そのものに変更はありませんが、指標となる名称が国際基準(グローバルスタンダード)に合わせて統一されます。
具体的には以下のように変更されます。
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GOT → AST
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GPT → ALT
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γ-GTP → γ-GT
健診結果の通知書などの表記が変わるため、従業員が自分の健康状態を確認する際に「見慣れない項目がある」と混乱しないよう注意が必要です。
人事・労務担当者が対応すべき準備とは
法改正が施行される令和9年4月に向けて、企業の人事・労務担当者は早めの準備が求められます。
単に新しい検査項目が追加されるだけでなく、予算の再計算や社内外の関係者とのすり合わせなど、実務的な対応事項が発生するためです。
ここでは、具体的に進めておくべき2つのポイントを解説します。
健診機関との事前調整と費用確認
項目の追加に伴い、労働者1人あたり数十円~数百円程度の健康診断費の増加が見込まれます。
令和9年4月以降の健診予約や費用の見積もりについて、契約している健診機関と早めに確認や調整を行いましょう。
また、40歳未満の血清クレアチニン検査の省略に関する運用(一律実施にするか、医師の判断で省略するか等)についても、健診機関側と方針をすり合わせておく必要があります。
産業医との連携強化および社内への周知
健康診断の項目が変わること、特に肝機能検査の名称変更や、新たに追加される腎機能検査の目的(慢性腎臓病の予防)について、従業員へ事前に周知することが大切です。
また、健診結果に所見があった場合の就業上の措置(労働時間の制限や業務内容の変更など)の判断基準について、あらかじめ産業医と協議・整理しておきましょう。
まとめ
令和9年(2027年)4月1日から施行される労働安全衛生法の事業者健診の見直しは、「血清クレアチニン検査の追加」「喀痰検査の廃止」「肝機能検査の名称変更」の3つが主な柱となります。
これは単なる項目の変更にとどまらず、従業員の健康を守るための医学的な裏付けが強化された結果です。
企業の担当者様は、施行直前になって慌てることがないよう、健診機関への確認や産業医との連携、社内でのアナウンスなど、今のうちから計画的な準備を進めていきましょう。

