女性が働き続ける事を諦めない!これからの女性の為の働き方とは

赤ちゃんを抱いてパソコンをする女性





日本人の人口は年々減少し、それに伴って労働力も低下し、多くの日本企業は慢性的な人手不足に悩まされています。それに加え日本は超高齢社会に突入しており、30年後の2050年には人口の約36%が高齢者になると予測されています。

 

日本が労働力を確保して経済を成長させる為には企業の女性登用の加速化が大きな鍵となります。

 

今回のコラムでは、女性が直面する年代別の身体にまつわる変化や女性が長く働く為のヒントをお伝えします。

女性が子育てしながら社会で働く事の壁

日本労働力人口は2022年平均で6902万人と、前年に比べて約55万人の減少となりました。ところが、男女別に見ると男性は減少しているものの、女性は16万人増加しています。

 

データを見てわかるように企業や社会が協力し合い、女性が働きやすい社会を実現する事が企業の人手不足解消につながるといえます。

 

【日本特有のM字カーブ問題は解消されつつある】

女性が活躍できる社会への実現は日本にとって急務の課題となります。アメリカやドイツに比べ、日本人女性は30代半ばで就業率が低下してM字を描いているという特徴がありましたが、近年は徐々に台形に近づいてきているという変化がみられています。

 

しかしながら、日本人女性は育児や家事の負担を多く担っているため、キャリアを構築する事が難しい傾向にある事も事実です。日本の企業が「男性中心」であったり「長時間労働」が当たり前になっている職場で、女性が子育てをしながらフルタイムで働き続ける事は容易ではありません。

これを裏付けるものとして日本の女性社員の育児休業取得率は増加傾向にありますが、第一子出産後に約半数が離職をしているというデータがあります。

(引用) 内閣府男女同参画局「男女共同参画白書 令和元年版」

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r03/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-06.html

 

子育てと仕事を天秤にかけた時、仕事をしながら自分の子どもを守って行けるのかと悩む母親は多いと思います。周囲のサポートの有無も、就業を続ける為の大きなポイントになります。

【他の国の女性と日本の女性の働き方の違い】

日本よりやや小さいな国土に東京の半分弱の人口のフィンランドは、世界幸福度ランキングで149ヵ国中1位の国です。(日本は54位)

8割以上もの女性がフルタイムで働いており、女性の管理職が多く存在するといった違いが

あります。

「いくつになっても新しい事に挑戦する」「自分の事を後回しにしない」

「残業しないように効率良く仕事をして趣味を楽しむ」などの風潮がフィンランドには根付いており、総労働時間は週に40時間までと厳しく決められているそうです。

 

プライベートを犠牲にして仕事を優先してしまいがちな日本人も、諸外国から見習うべき改善点が沢山ありそうです。

女性の一生に寄り添った身体の変化とヘルスリテラシー

女性は卵巣から分泌される女性ホルモンにより、月経や妊娠、出産などの女性特有の身体の機能を維持しています。また、エストロゲンというホルモンは肌のツヤを良くしたり自律神経のバランスを整えるなど、女性らしい身体を維持する役割がありますが、ストレスや不規則な生活が続くとホルモンバランスが崩れて無月経、不妊、更年期のトラブルなどを引き起こしやすくなります。

 

女性は男性よりも、女性ホルモンの変動で体調が安定しない、その他にも出産や育児におけるライフステージの変化が大きいなどの理由から、新卒で入社した正規雇用の働き方を手放す女性も少なくありません。若いうちは多少無理が効きますが、年齢を重ねるごとに自分の身体がどのように変化していくのかを知り、問題に応じて対応できる力を身に付けることが大切です。

 

【20代の身体の特徴と働き方】

20代は体力と気力が充実しており、生涯にわたる健康の土台を作る時期と言えます。しかし、初めての社会人生活で人間関係のストレスが溜まったり、慣れない仕事に気持ちが落ち込んでしまう事は大いにありますので無理は禁物です。

 

ストレスによる摂食生涯や、不妊にも繋がる生理不順には十分に注意し、結婚はいつ頃、将来子どもは何人ほしいなど、将来の計画を立ててみましょう。

 

【30代の身体の特徴】

30代は仕事の専門性を高め、これからどのように生きて行きたいのか、自分の働き方を決定していく時期です。同時に結婚や妊娠出産などでライフスタイルが一気に変化して、忙しくなる人も多いでしょう。また、30代後半になると妊娠率が下がるため、不妊治療をスタートする人も増えます。

 

ホルモンバランスの乱れから子宮内膜症や子宮筋腫などの病気も起きる為、少しでも異変を感じたら婦人科へ相談するようにしましょう。

 

【40代の身体の特徴】

40代は仕事で責任のあるポジションを任されるなど、キャリアを形成しながらも仕事と家庭の両立に忙しくなる時期です。女性らしさを保つエストロゲンが徐々に低下し、ホルモンバランスの変化が現れてくる時期でもあります。忙しさを理由に乳がん検診や子宮がん検診を怠らないようにしましょう。

 

【50代の身体の特徴】

子育てがひと段落する一方、親の介護が始まったり、更年期症状で仕事を辞める選択をする

女性も少なくありません。イライラや不眠、動悸など9割近くの女性がなんらかの心身の不調を感じていますので、「自分だけ」と思わずに、信頼できる医師に頼りましょう。

 

更年期についてのコラムはこちらから読む事ができます。

https://www.lifesupport-service.com/blog/20230404/

 

これからの女性が活躍できる働き方を考えてみよう

育児や親の介護など、女性は家庭内の役割の多くを担っています。正社員として働く事が難しい時期に直面したら、多様な働き方から今の自分に合ったやりがいのある仕事を選ぶなど選択肢は実は多くあります。また、ここから経験を積んでスキルアップし、いずれは転職を考える事も良いでしょう。

【時短勤務やパートタイムなど、ライフスタイルに合った働き方を探す】

就職活動の時に、実際に産休や育児休暇を取得している先輩社員がいるのか、休みを取ってもフォロー体制が整っているのか等を確認するようにしましょう。実際に子育てをしながら働いている先輩ママがいる事は育児と仕事の両立の相談が出来るなど、安心材料になります。

 

子どもが何歳になるまで時短勤務が可能なのか、正社員の他にパートタイムにシフト

できるのか、リモートワークは可能なのか等を事前に確認し、できるだけ将来の働き方を見据えて仕事選びを行いましょう。

 

【資格取得やキャリアアップを視野に入れる】

妊娠や出産、介護以外にも、体調の不安等でやむを得ずキャリアを手放してしまう事はあるかと思います。ブランクが長くなるほど再就職の壁が厚くなりなすいため、自分が仕事に何を求めるのか、予め人生設計を立てておくことは大切です。

 

その中で、時代のニーズに合った資格を取得したり、昔取得した資格で再チャレンジをするなど、無理なくキャリアを積んで行く事も考えたいですね。

【育児や家事は女性だけの問題ではない事を話合おう】

 

核家族で共働きの家庭では、女性が子どもの体調不良に対応する事も多く、その中で仕事を継続しキャリアを形成してていくのは至難の技です。家事や育児、保育園への送迎の分担を家族で話し合う、ベビーシッターや企業の託児所、病児保育などを利用し、キャリアを育てながら仕事を継続できる環境を整備しましょう。

まとめ

いかがでしたか?女性は男性と違い、毎月の女性ホルモンの周期による不調や妊娠、出産などでキャリア形成が難しく、思うように働き続ける事がまだまだ難しいのが日本の現状かもしれません。

しかし、「将来、自分はどうなりたいのか」を常に考えながら行動して行けば、自ずと道は拓かれて行きます。ヘルスリテラシーを高め、いくつになっても様々な事に挑戦して行きましょう。