温活で寒さ知らず!オフィスでできる温活で健康的な365日を過ごそう!

ソファで飲み物を飲む女性

就活・朝活・婚活、いろんな〇〇活がありますが、本日はそのなかでも「温活」をとりあげていきます。

人の身体は「ぬくもり」が大切、と書くとどうも心と直結しているようですが、実は「体温」とメンタルは繋がりを否定できませんので、あながち間違いでもないのです。

本日は寒い季節のみならず、冷房の効いた夏にも起こり得る体温の冷えについて、日常生活およびオフィスでできる効果的な「温活」についてお届けいたします。

 

「冷え」は万病の元!?

 身体の冷えは「ただ冷えているだけ」と簡単に考える人もいるのですが、実はちゃんとした「不調」です。

昔から「冷えは万病の元」と言われているように、ずっと冷える体質でいることは、脅しではなく内臓疾患やメンタルヘルス不調を高めるとされます。

 

まず、体温が低いと免疫機能が低下します。これはあらゆる「病気」にかかりやすくなることを意味しており、血行不良から体内での酸欠、そして栄養素を体内に行き渡すことが困難になってしまうのです。

慢性的に身体が冷えているいわゆる「冷え性」の人は、筋肉や関節の痛み、疲労感、女性ではホルモンバランスの崩れから生理痛の悪化などにつながるとされます。

後に詳しくそれぞれ解説していきますが、ざっとご説明をしただけでもこれほどに心身への影響を与えてしまうのが「冷え」なのです。つまり、適切に身体を温めることと、冷えない身体作りを目指すことがとても大切になります。

 

現代人は冷え性?

「私は平熱が低い」というのを、聞いたことも言ったこともある人は多いことでしょう。実際、女性の場合はとくに、36度半ばが平熱であることは少ないのかも知れません。

日本人の平熱の根拠の元となっているのは、1957年のある研究です。東京大学の研究者が行った同年の調査において、3000人の健康な男女(10代〜50代)の体温を測ったところ、36.89度から0.34度の誤差であったとされています。 

現在でもこちらの数値を用いて「平熱」とされていますが、実際にこの36.89度という37度近い体温を「平均的」と思う方はどれくらいいるのでしょうか。

1つには、当時の測定法ですので「水銀」を使った体温計であることは数値の正確さに対して疑問を持てる部分でしょう。いくら正確に測定をしたとしても、技術の進歩した今であれば、その数値が本当に平熱になるのかは疑問を持っても不思議ではありません。

現代の技術とデジタルの測定器を使えば、もっと私たちに馴染みのある数値が「平熱」として現れる可能性は十分にあるでしょう。

しかしながら、現代人が冷え性になりやすい背景で毎日を生活していることは明白です。 

現代社会では60年前よりも明らかに忙しいライフスタイルが一般的です。

ストレスフルな仕事や長時間同じ姿勢で使うPCやスマートフォン。そして情報と娯楽が簡単に手に入る現代において、慢性的な運動不足や、十分に休息がを取れないなどということは冷え性を招く原因となってしまいます。

そして食生活の変化も指摘するべきでしょう。加工食品や外食、ファストフードの増加により、現代人の栄養バランスは崩れがちで、体温を維持するための栄養素が不足する可能性があります。食生活の乱れで身体の代謝は低下し、血行不良からの冷えが起きやすくなるのです。

 

夏場はなぜ冷える?

暑い夏場で身体が冷えるのは過度なエアコンのせい!というのはもちろん正解です。冷房の効いた部屋は気持ちが良いのですが、長時間冷気にさらされていると体温も奪われてしまいます。

冷気に肌が直接あたることで、皮膚から水分が蒸発しやすくなり、体感温度が低く感じられ、冷え性が促進されかねません。

しかも暑い季節は血管が拡張して体温を調節しようとしますが、冷房の影響や急激な温度変化によって血管が収縮することにより、ホルモンバランスの崩れや体調不良が引き起こされてしまいます。これが冷え性を悪化させる一因になるのです。

内外の温度差を考えると、夏と冬とでは冬の方が温度差による疲れが出そうですが、皮膚の水分蒸発で熱が奪われてしまうのは圧倒的に夏場の方が多いでしょう。ですので、温活は冬だけでなく、夏場でも適切に行うこと、もっと言えば一年を通してその季節に合った温活をすることが、冷え性改善の根本ケアになるのです。

 

日常生活に潜む「冷える」習慣 

忙しい現代人は、何かと心身を酷使しています。ただ日常を生活しているだけなのに身体を冷やしている習慣があるなんて、残念ですよね。

まずは、ご自身がそんな冷える習慣を取り入れていないかをチェックしてみましょう。

 

冷える食生活

そもそも、冷たいものを好んで食べていたり飲んでいたりするなら要注意です。冷たいジュースやキンキンに冷えたビール、美味しいのは間違いないのですが、体温をあげるにはまず、温かい食事で身体を冷えないようにしましょう。

また、忙しさを理由に偏った栄養バランスの食事になっていては体温が上がりにくくなります。 

 

運動不足

耳の痛い話かも知れませんが、普段から運動量が少ない方は、体内で熱を作り出しにくく、身体が冷えやすくなります。 

 

これは「基礎代謝」が関係しています。

基礎代謝とは、生命活動を身体が維持するために、身体のなかで行われている必要最低限のエネルギーのことです。基礎代謝が低いと体温の維持が難しく、結果として身体が冷えやすくなります。

基礎代謝は主に筋肉量に影響されます。筋肉はエネルギーを多く消費する組織であり、筋肉量が増えると基礎代謝も向上します。逆に、筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、身体の冷えにつながるとされます。

適切な運動や筋トレで筋肉を育てることは基礎代謝を向上させます。筋肉を活性化させることで代謝が活発化し、余分なエネルギーが燃焼されるため、体温を維持しやすくなるのです。

 

自律神経の乱れ

自律神経の乱れはさまざまな不調を招きます。睡眠の質の低下やメンタルヘルス不調、肩こり腰痛、頭痛、胃腸の不調など、さまざまあるうちの1つに、身体の冷えも含まれます。

 

自律神経は、私たちの身体の機能を無意識にコントロールしています。これには交感神経と副交感神経という2つの要素が関与しています。

ストレスや疲労、過度な緊張などが原因で交感神経が優位になると、血管が収縮し、血流が悪くなります。その結果、手や足の先など末端部分が冷えやすくなるのです。

逆に、副交感神経が優位になると、血管が拡張し、血流が改善されます。リラックスや深い呼吸、適切な休息などが副交感神経の働きを促進します。

日常生活で心地よいリラックスタイムを持つことは、自律神経のバランスを整え、身体を冷えから守る有効な手段となるのです。

一説によると、自律神経は「カバンから物が見つからないだけでも乱れる」と言われています。それほど、人は簡単にストレスを受け取ってしまい、簡単に機能を乱してしまう繊細な存在と言えるのです。

 

ストレスと冷えの密接な関係性

言わずもがな、身体の冷えとストレスは複雑に結びついています。ストレスは体内のホルモンバランスにも影響を与え、強いストレス下では、ストレスホルモンである「コルチゾール」の過剰分泌が、血糖値を上昇させ、血管を収縮させる働きがあります。

この状態が継続すると、血行不良が悪化し、身体の各部位への血液供給が制限されるため冷えが強まります。

また、ストレスは生活習慣にも影響を及ぼします。経験のある方も多いと思いますが、ストレスでのやけ食いややけ酒、睡眠不足など、ストレスが原因で不規則な生活に陥ってしまうことがあります。

この生活習慣が結果として、基礎代謝や血行に悪影響を及ぼし、冷えの発生を促進しかねないのです。

 

生理期間は冷えやすい

生理が始まる前から生理期間中、女性の身体は自らの意思に関係なくさまざまな変化が起こります。まず、子宮内膜がはがれると同時に基礎体温が下がり出し、月経として出血があると同時に、痛みを感じ不快感が増していきます。

これは、子宮内膜を血液とともに体外へ排出する働きをする「プロスタグランジン」によるものですが、このプロスタグランジンの一種に「痛みを強める」作用があり、下腹部痛や頭痛・腰痛といった生理期間の不快感へと繋がるのです。

そして、生理中は「エストロゲン」と「プロゲステロン」のホルモンバランスが変化します。これにより、末梢血管が拡張・収縮しやすくなり、血行が不安定になります。

生理に伴う血液の流れの変化は、特に腹部や下半身において血行不良を引き起こしやすく、手足や腰、腹部が冷えやすく感じられることが少なくありません。

つまり月経前症候群(PMS)と合わせて生理痛のひどい女性では、月の半分を「不調」な状態ですごしていることになるのです。

 

出勤前から帰宅までの時間、オフィスでできる温活!

1日の大半を過ごすオフィス。残念なことに心的な緊張や長時間同じ姿勢など、ストレスが多いオフィスでの時間は冷えにとっては大敵です。

そこで、出勤から退勤してお風呂にゆっくり浸かるまでの間でできる温活をご紹介していきます。

 

まずは朝ごはんをしっかり食べて温活! 

朝は体温が低くなりやすいので、まずはしっかりと朝食をとることで新陳代謝を活発な状態にし、1日開始のスイッチをONにしましょう。

夜間の絶食状態からの朝食摂取は、血糖値を安定させ、集中力や注意力を維持するのに役立ちます。適切な血糖値の維持は、体の機能を正常に保ち、不快な空腹感を避ける助けにもなるため、無駄な間食を防止する効果も期待できます。

結果、ランチタイムや夕食での食べ過ぎを防ぐことができるため、精神的な安定にも繋がり、体質改善へと期待ができるのです。

 

適度な運動で温活

適度な運動は健康的な毎日に絶対的な意味があります。忙しい毎日、仕事が終わってからではぐったりするというのであれば、出勤前に1駅分歩くなど、日常でできる運動を取り入れてみましょう。

あるいは、少し空いた時間でスクワットをするのも冷えに効果的です。実はスクワットは1回で腹筋の50回以上の筋肉使用量があると言われるのですが、それはスクワットにより使う大腿が、人体で最も大きな筋肉だからです。

スクワットは下半身全体を使って行う運動ですので、短時間で効果的な筋肉の使用が期待できます。出勤前に5回、ランチの後に3回、気分転換に2回、など少しの回数で良いので、オフィスで過ごす隙間時間にスクワットを取り入れてみましょう。

 

 筋トレが大事!冷えと筋肉の関係性
筋肉は体内で熱を発生させる重要な要素です。筋肉が収縮・緩和する際にエネルギーが消費され、そのプロセスによって体温が上昇します。ですので、筋肉量が十分にあると、身体はより効率的に熱を生み出すのですが、筋肉量が少なければ、冷えを感じやすくなってしまうのです。

運動を通じて筋肉を鍛えることで、体内の血液や酸素の流れが良くなり、代謝の向上が期待できます。さらに、酸素が十分に行きわたることによって日中にしっかりと活動することができ、その効果として夜にしっかりと質の高い睡眠を取ることができます。

すなわち、あらゆるホルモンのバランスが整い、健康的な体温維持ができるようになるのです。

 

根菜を用いたランチを選ぶ

1日の楽しみはランチタイム!という方、いませんか?良いことです。ちゃんと食べて、美味しいものを食べたという幸福感は、ストレスから解放されて昼からの仕事への活力にもなります。

ですが、ランチタイムにいつも同じものを食べていたり、簡単に済ませるために極端に少量であったり、脂肪分の多い不健康なランチであったりすると、身体は冷えを感じやすくなるどころか、疲れやすくなってしまいます。

冷えに特化して栄養を考えるのであれば、根菜類を使ったランチを選ぶようにしましょう。適量をお弁当にして持参するのも良いですね。

 

根菜類には炭水化物や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれており、これらの栄養素は、消化・吸収される際にエネルギーを生成し、新陳代謝を促進します。

特に、炭水化物は体内で燃焼されることで熱を発生させ、身体を温かく保つ役割があるうえに、食物繊維が腸内環境を整え、代謝をサポートする助けになります。

また、ビタミンAやカリウムは血液循環を促進し、身体全体を暖かく保つ効果があるとされます。冷え性な人はぜひ根菜を主軸にランチの選択をしてみてください。

 

正しいおやつで温活

仕事の途中でちょっと食べるおやつは、とても重要な癒しタイムです。ですが、甘くておいしいスイーツが体温を奪っている落とし穴があります。

というのも、甘い物を食べることで一気に血糖値が上昇し、その血糖値を下げるためにインスリンが分泌されることで血糖値が下がると同時に体温も下がっていくからです。

冷え性で普段から悩んでいるのであれば、おやつタイムにも何を選ぶか気をつけましょう。たとえば、ナッツ類は優れたエネルギー源であり、体を温めるのに適しているとされますので、くるみやアーモンドなどをおやつにすれば、ヘルシーでありながら満足度の高いおやつになります。

また、自然な甘さで満足をさせるのであればさつまいもがおすすめです。さつまいもは先ほど触れた根菜類ですから、冷え改善に適した栄養素を摂ることができます。

 

飲み物を持参で温活

日々の温活として身体を温める効果的な飲み物を持参するのも良いでしょう。さまざまな飲みものがありますが、コンビニでも手に入り冷え対策になるのは「ルイボスティー」「ジャスミン茶」「緑茶」あたりが効果的と言われています。

ルイボスティーは豊富なミネラルを含み、ノンカフェインですので1日を通し、寝る前でも問題なく気にせず飲めるお茶です。ポリフェノールが含まれており、これは腸内の悪玉菌を排出してくれるため、腸内環境の改善から睡眠の質改善、冷え性の改善が見込まれます。

ジャスミン茶はその香りが高いことでとても人気のあるお茶ですが、その芳香成分である「ベンゼルアセテート」がリラックス効果を促進するため自律神経を整える期待ができます。ホルモンバランスを整えるとされていますので、つらいPMSと冷えに悩まされている方はジャスミン茶で温活をするのも良いでしょう。

そして日本人にお馴染みの緑茶ですが、免疫細胞の活性化が期待できます。カテキンを含んでいるため、冬場の冷え防止から、風邪やインフルエンザの予防が期待できる万能な飲み物と言えるでしょう。

 

そして、コンビニではあまり目にしませんが、黒豆茶も強い温活のメンバーです。黒豆茶には鉄分や、血流を上げるアントシアニンが含まれていますので、貧血予防や血流の改善に期待ができます。

また、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボン、利尿作用を持つカリウム、そして先述のアントシアニンは抗酸化作用もあるため、美容にも良いとされています。

 

5本指ソックスで温活 

靴下の選定も温活の一環になります。まず、温活において足の冷えは、足首とふくらはぎをしっかりと温められるものを選ぶようにしましょう。ふくらはぎに到達するまでで長さが力尽きてしまう靴下は、筋肉の細い部分を締め付けるためむくみやすくなり、血流を悪くする可能性があります。靴下は、ふくらはぎをしっかりとカバーできる長さを選んで足をあたためましょう。

 

その上で、温活におすすめなグッズが5本指ソックスです。

5本指ソックスは通常の靴下と違い、靴下のなかで指が接触しないため、指同士の隙間に空気がこもりやすく、これが断熱効果を生み出します。足の指を個別に包み込むため、それぞれが温かさを維持しやすいうえに通気性も高く、汗を逃がし蒸れを軽減するので、冷え性を改善が期待できるのです。

また、指の動きが制限されないため、付随する筋肉が動きやすくなり、足の筋肉全体の働きが活発になります。整体師やマッサージ師に腰痛を訴えると、足先からほぐしていくのは、末端の動きが制限されることで全体の痛みに繋がるからであり、5本指靴下はこの末端の動きを活発にしてくれる期待ができるのです。

ですので、血液の循環がスムーズに行われ、足先の冷えだけでなく、腰痛改善や肩凝りの改善にも期待できるようになるのです。

 

小さなことから温活を!

冷え性の方は1年を通して身体が冷たく感じることが多くあります。体調の不良は仕事のパフォーマンスに影響を与えることも少なくありませんので、日々できることからストレスなく温活を取り入れてみましょう。 

また、健康経営の一環として温活を専門的に勉強するのも良いかも知れません。

「温活アドバイザー」という資格があり、温活アドバイザーになると寒さや冷え性に悩む人々に対して、適切なアドバイスやケアを提供する専門家として活躍が可能です。

 

身体の冷えや不調と症状への理解が深まり、温活だけでなく健康的なライフスタイルに変化するための有効な食事や運動、生活習慣のアドバイスができるようになります。「温活」をキャリアアップの一環として捉えてみるのも良いのではないでしょうか。