対談記事①健康経営っていったい何?健康経営プロジェクトリーダーが対談形式でリアルにお答えします!

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健康経営という言葉は世間的にも周知され始め、CMなどでも耳にしたことがあるかと思います。しかし「では具体的にどんなことをするの?」となると、なかなか答えにくいのではないでしょうか。

そこで今回は、弊社の健康経営プロジェクトリーダーである上原(2020年から健康経営のプロジェクトリーダーとして企業の健康経営を幅広くサポート。2024年度より検診一部の部門長を務める)と、健康経営エキスパートアドバイザーの若林と、インタビュアーを交えて対談形式にてわかりやすく健康経営について解説していきたいと思います。

リアルな「ぶっちゃけトーク」を展開していますので、「健康経営を取り入れるべきだとわかっているけど、どうすればよいのかわからない…」という経営者の方や、

「プロジェクトリーダーを任されたけど健康経営がよくわからない」という担当の方など、ぜひ参考にしてみてください。

 

上原さんプロフィール

「ライフサポートサービス株式会社に従事。2020年から健康経営のプロジェクトリーダーとして企業の健康経営を幅広くサポート。2024年度より検診一部巡回検診の実施の部門長を務める。」

 

インタビュアー山本(以下:山本)「ライフサポートサービスさんは企業向けの健康経営についての相談を行っていらっしゃいますが、実際に社内で取り組まれている健康経営にはどのようなものがありますでしょうか。」

 

健康経営プロジェクトリーダー上原(以下:上原)「そうですね、年に2回健康診断を実施しているというのが結構大きな特徴かなと思います。通常だと年に1回、あとは有害業務に従事している人は年2回という規定はありますが、採血とか心電図とかも含めて全部の項目を年2回、半年に1回、健診を受けられるようにしています。

その検診内容も、通常法定項目以上の項目としてエコー検査をつけていたりとか、血液検査のオプション、がんの腫瘍マーカーであったりとか、こういったオプションは病院で受けるよりも断然安い数百円で受けられるようにしています。この部分は、他社より社員に還元できている強みではないかなと思います。」

 

山本「ありがとうございます。では、年2回の健診というのは、他の企業ではそんなに取り組まれていない、年1回が多いといった印象ですか?」

 

上原「そうですね、どうしてもコストがかかることなので、年に1回しっかり実施するというところが多いですね。年2回実施する企業はあるにはあるのですが、肌感でいうと5%も満たないかと感じます。」

 

山本「健診を年に2回実施することのメリットって何なのでしょうか?」 

 

上原「メリット、デメリットはそれぞれありますけれど、まずデメリットから言うと、単純に面倒と思う人もいるということですね。放射線量を気にする人もいます。あとはやはりコスト面、でもそれぐらいですね。」

 

山本「なるほど、そうですよね。社員の方にとっては、検査しておくに越したことはないですよね。」

 

上原「そうですね。」

 

山本「では率直に、予算との噛み合わせになるけれども、健診は年2回実施した方がいいよねってところでしょうか?」

 

上原「ん~…そうですね。もちろん実施するに越したことはないとは思いますけれど…ただ、僕もそうですけど、だんだん年齢を重ねるごとに1年が早くなってくるので(笑)、半年スパンだと、もう健診か!またか!ってなったりするんじゃないかなとは思いますね(笑)。

ただ体調が気になったりとか、ご自身で体質改善したいとか、何か体調に関して努力してる場合、半年に1回ぐらいそれをチェックできる機会があるのはとてもいいことだなとは思います。」

 

山本「確かにそうですね。ちなみに、健康経営を年2回取り組むと、経営優良法人の認定とかにも若干有利になったりするなどということはあるのでしょうか?」

 

上原「申請項目で明らかに“これがあれば有利に働きます”といった点数化はできないのですが、申請項目の中には、各自分たちの会社で実施している施策の部分をチェックするというのがありますので。健診を年に2回実施しているというのは、福利厚生の部分でチェックができるかなと思います。」

 

山本「企業としてもアピール項目にもなるし、新卒や求職者に向けてのアピールになりますよね。」

 

上原「そうですね。新卒者と面談をする社員から話を聞くと、優良法人であることを見ました!と声かけされることは多いみたいです。」

 

山本「ありがとうございます。では次にストレスチェックについてですが、こちらも社内で取り組まれていることの1つだと思います。まずストレスチックが具体的にどのようなものかを教えていただければと思います。」

 

上原「ストレスチェックは法令で50名以上の企業(事業場)は必ず実施する義務があります。弊社は50名に満たないのですが、実施をしています。

ストレスチェックに関しては、毎年1回、匿名で業務内容やプライベートな部分でストレスとなり得るものを…すみません若林さん何項目ありましたでしょうか?」

 

健康経営エキスパートアドバイザー若林(以下:若林)「57項目とか58項目とか…それくらいですね。」

 

上原「質問の項目が少し多いのですけれど、一つずつ数値化していって、高ストレス者を算出できるようになっています。」

 

山本「ストレスチェックの必要性とか重要性という面についてもお伺いしたいのですけれども、ストレスチェックをすることによって具体的に、その後どういうふうに会社にとっていいメリットがあるのでしょうか?」

 

上原「これは企業の規模によって変わってはくると思います。ストレスという目に見えるものではないものが、点数化できるというのは、業務上だけの人間関係だとわからない部分ですよね。

いつも仕事を頑張っているけど、本当はつらいとか。。

内面のことなので完璧にわかるわけではないのですが、ストレスを抱えているのかどうかが分かるきっかけになる、というのは会社にとって大きなメリットかと思います。」

 

山本「確かに。一人ひとりに心身の状況を直接的に聞くのはプライベートなことなので結構ハードルが高いけれども、匿名のストレスチェックにすれば割と聞きやすくなりますね。」

 

上原「そうですね。それが記名式だとその後のことを考えて答えにくくなるのではないかと思います。ただ、結局ストレス者になると名前が分かってしまうので、その部分は避けようがないのですが…。

頑張っている人とか、外からだとストレスを抱えているのかわからないけど、ストレスチェックをすることで形にして分かる、アンケートに答える人も自分の心身の状態を知るきっかけの1つになるというのがいいですね。」

 

山本「ありがとうございます。ストレスチックは先ほど50人以上の企業さんは受ける義務があると仰ってましたが、ぶっちゃけ、皆さん本当に実施されているものなのか、そのあたりはどうですか?」

 

上原「統計とか数字はわからないですけれども、肌感では、残念ながらストレスチェックを気にしてない企業が正直多いのかなとは思います。」

 

山本「ですよね。なんかそんな気がしました。」

 

上原「ストレスチェックは義務化されていますが、実施しなかったから罰則がつくわけではないので。ただ優良法人に申請するには必ず実施しなければならない項目ではあるんですね。なので、申請している企業はもちろん全部実施されていると思います。」

※詳しいストレスチェックに関する解説は、こちらのコラムも合わせてお読みください。

ストレスチェックとは? 制度やチェックリストを紹介します 

 

山本「健康経営優良法人とか健康経営は、“流行り”でもないですけれども、実施すべきだ、と世の中の流れができてきていると思います。そこで、改めて健康経営はどのようなものなのかを教えていただければと思います。」

 

上原「最近だとよくテレビとかCMとかでよく出てくる言葉になったなとは思うんですけれど、健康経営のメリットというのはなかなか形に出てくるものでもなくて。むしろ僕らがどうやったら形にできるのが悩んでいるところなんですよ。」

 

山本「確かに分かりづらい部分ですよね。目に見えてこうとかっていうのがないですし、健康経営の成果は企業によっても違う、と言えますか?」

 

上原「そうですね。健康経営に関する海外分析では、健康経営を実施している企業は生産性が3倍になった、という結果が出ているようなのですが、実際のところは関連性が分からないですし、正直、そういう取り組みをするような社風だから伸びたとも言えそうですしね(笑)」

 

山本「あり得ますね(笑)」」

 

上原「健康経営の成果は形として現れるものではないので、たとえば、〇を△したら◇になるよ!とは言えないのですが、ただ実施しないよりは実施したほうが良いものであることは間違いありません。そう信じて弊社もずっと何年も続けています。

ただ、どれぐらい明白な効果があったのかと聞かれると、健康経営優良法人の認定を受けることのメリット、対外的なアピールが最もわかりやすい成果かなと思います。」

 

山本「あと社内で社長や上層部の意識が変わる、社内そのものの意識が変わるみたいなところは感じますか?」

 

上原「そうですね。健康経営はある意味で“意思”“意識”の部分だと自分自身も認識しているので、その意思が広まれば、たとえば業務上で無茶な指示や無茶な事を言ってくる人は減るよね、追い込むような人も、まぁもともとそんな人弊社にはいないんですけれども(笑)、

健康経営の意識が広がれば、全体的にそういういわゆる“ハラスメント”な空気感はなくなっていくと思いますね。」

※もっと詳しい健康経営のメリットに関しては、こちらのコラムも合わせてお読みください。

生産性アップの秘訣「健康経営」とは? 導入目的やメリットを解説します

 

山本「そこがやっぱり一番のメリットかもしれないですね。」

対談記事は後半へ続きます。

対談記事の後編はこちら

対談記事②健康経営っていったい何?健康経営プロジェクトリーダーが対談形式でリアルにお答えします!

 

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